戦争の証言者が意図的に嘘をつくことがあります。
「ミッドウェー海戦」(1942年6月)では、
日本海軍は、空母4隻、重巡洋艦1隻、航空機約250機を失います。
兵員、約3000人が戦死。
この海戦での敗北によって、日本側は
制空権と制海権を失い、
以後、戦争の主導権はアメリカ側に移りました。
太平洋戦争の転換点になったと言われます。
山本五十六は、日米開戦の前に、
「最初の半年は、思いっきり暴れてごらんにいれます」
と言っていましたが、
皮肉にも、その予言通り、
日本の命運は半年で尽きたのでした。
米軍側の損害は、
空母1隻、駆逐艦1隻、航空機約150機、戦死者約300人、
だったので、日本側は大敗でした。
しかし、大本営発表では、「我が方損害」は、
空母1隻、航空機35機でした。
戦意高揚のため、数字は過少に評価されています。
戦後、「文芸春秋」誌が、「ミッドウェー海戦」を取り上げて、
当時の参謀にインタビューした記事を掲載したことがあります。
まったくの大敗に終わり、これでは面目ないので、
インタビューされる二人の参謀は、口裏を合わせて、
わずかの時間差が勝敗を分けたのだというストーリーにします。
天下の「文芸春秋」に出た記事なので、皆がこの記事を信じ、
歴史の通説になってしまいました。
近年公開されたハリウッド映画「ミッドウェー」(2020年公開)も、
このストーリーに沿って描かれているそうです。
戦争の証言の真偽を見分けることは、
なかなかむずかしいようです。