原発がもたらす海水温の上昇効果

原子力発電所で、
冷却に使われた海水は

取水時よりも約7°C程度上昇して
海に戻され、
温排水と呼ばれます。

日本の原子力発電所
温排水の総量は
年間1000億トンに達します。

日本の全河川の総流量は、
年間約4000億トンで、

原発の温排水は、
日本のすべての川の水の温度を約2°C
温かくすることに匹敵する(小出裕章氏)そうです。

日本近海の海水は、
それだけ温められている
ということになります。

原発事故前の
福島第一原発の近海では、
熱帯魚が獲れていたそうです。

日本近海の魚の獲れ方に
影響を及ぼしている
可能性があります。

また、海水温の上昇は、
海水中の二酸化炭素の溶解度を低下させるため、

大気中の二酸化炭素濃度の上昇にも
間接的な影響を与えています。

原発は、大気中に、直接、二酸化炭素
放出することはありませんが、

間接的に、二酸化炭素濃度の上昇に
影響を及ぼしているということです。

原子力発電は、温暖化対策上、
二酸化炭素を出さない
グリーンなエネルギー源として

最近、脚光をあびていますが、
上記のことから、
100%手放しでは喜べません。

原子力発電は、
核分裂反応により発生する
熱エネルギーを利用して、

水を水蒸気化し、発電タービンを回して、
電気エネルギーを得る仕組みですが、

そこで、電気に転換されている
熱エネルギーは、発生した熱エネルギーの
約3分の1程度だそうです。

残り3分の2は、一生懸命、
海水を温めるために使われている
ということになります。

原子力発電は、
極めて熱効率(エネルギー効率)の低い(33%)システムで、

利用したエネルギーの2倍となる
67%のエネルギーを
無駄にすてている(=海水を温めている)のです。

世界の原発の発電電力量は、
20年近く前の、2006年がピークで、
横這い状態が続いています。

この間に、自然エネルギーの発電電力量は、
飛躍的に拡大し、
原子力の3.3倍に達しています(2023年)。

なぜ、原発は伸びないか?
それは、コストがかかり過ぎるからです。
自然エネルギーの方がはるかに安上がりなのです。

原発に回帰、固執し、
新設・増設をねらう、
政府・自民党、一部野党、経済産業省の方向性は、

世界の潮流に逆行しています。

政・官・財・学の「原子力村」の癒着構造が
もたらしている政策です。