人間は、何でもできると思ったら、
大間違いです。
地球を相手にした土木事業では特にそうです。
福島第一原発の事故で、
地下水の原発建屋への流入が
汚染水を生んでいることから、
何とか地下水の流入を止められないか
ということが課題でした。
そして、取られた方策として、
土壌を凍結させるという方式が
考案され実施されました。
その結果、流入する水の量を
減らすことはできているそうですが、
結局止めることはできず、
今も毎日70トンの汚染水が発生しています。
私などの素人の考えでは、
何で壁を作って、
止められないのかと思っちゃいますが、
専門家がそういうことをやらないというのは、
やはり技術的にできないということなのでしょう。
とにかく、汚染水をタンクに溜め、処理し、
希釈して、海に放出することを、
ずっと続けるしかないようです。
もう一つ、ずっと続いている工事があります。
大阪湾の沖合5キロを埋め立て、
1994年に開港した関西空港です。
開港以来、ずっと地盤沈下が起こっており、
建物の柱を延長する「ジャッキアップ工事」を
定期的に行っているそうです。
開港から30年の間に、
第1ターミナルビルがある1期島は、
平均で3.79メートル、
第2ターミナルビルがある2期島は、
2007年の運用開始から
平均で5.54メートル、
それぞれ沈下しています。
天井がより高くなり、壁も高さが長くなって、
コンセントや窓が、ずっと高い位置になっているそうです。
ジャッキアップやまわりの工事に要する
経費は、明らかにはなっていないということですが、
年間数億円に上ると言われます。
さらに、護岸、滑走路のかさ上げ工事となると、
1回に数十億円だそうです。
開港前には、土中の水分を抜くため、
海底から約20メートルの厚みがある粘土層(沖積層)に
100万本ものパイプを打ち込む工法が取られたそうです。
こんな大変な工事をして、
それでも沈下を止められずに出費が継続していても、
どうしてもそこに空港を造らなければならなかったのでしょうか?