参議院選挙から、総裁選挙、新首相指名まで、
いろいろな動きがありました。
結果は、なるようになったと言えばそれまでですが、
予想外なこと、腑に落ちないことも多々ありました。
選挙三連敗で、石破首相は、退陣に追い込まれました。
選挙で大敗した場合、歴代の自民党総裁はみんなやめてますから、
常識的に考えると、やめて当然なのでしょう。
ただ、石破首相の場合は、対米関税交渉の最中で、
「退陣表明した政権と誰がまともに交渉してくれるか」
「そんな国益に反することはできない」ということでした。
これは、納得できる話です。
ところが、対米交渉が妥結したあとも、
石破さん周辺は、できるだけがんばろうとしました。
結局は、退陣表明することになるのですが、
なぜ、石破さんたちは、がんばりつづけようとしたのか?
それは、高市総理・総裁になることへの危機意識が
そうさせたと、私は考えています。
私には、その辺の石破さん周辺の気持ちがよくわかるのです。
前回の総裁選で、石破茂が決戦投票を制したといっても、
二位は高市早苗だったので、この次は高市というのは、
自然な流れではあります。
では、なぜ、高市総理・総裁ではいけないのでしょうか?
それは、高市早苗の政治思想・歴史観から来ています。
高市早苗は、生粋の、筋金入りの「右翼」です。
far-right、極右とも言えます。
ドイツやイタリアで、ナチズムやファシズムの流れをくむ政党は、
極右と呼ばれます。
ドイツでは、「ドイツのための選択肢」(AfD:アーエフデー)が、
支持を広げています。
イタリアでは、メローニ首相率いる、「イタリアの同胞」が、
連立政権の中心で、首班を得ています。
これら両党は、いずれも戦前の旧体制からの思想的つながりを指摘され、
極右と形容されます。
安倍首相の時に、森友学園というのが脚光を浴びました。
このとき、森友学園の園児が運動会で、
教育勅語を暗唱している様子がテレビで映し出されました。
自民党の参議院議員で、すばらしい教育をやっておられると
賞賛している方がいましたが、
一般的には、びっくりされた方が多かったのではないでしょうか?
高市早苗は、この園児がそのまま大きくなったような人です。
小学校に上がる前から、教育勅語を暗唱していたそうです。
高市氏は憲法を否定しています。
憲法を否定するということは、そこに記載されている、
民主主義の理念を否定しているということです。
あんなものは、GHQが違法に作ったという認識ですから、
いまだに大日本帝国憲法こそが正統な憲法であるという
お考えのようです。