首脳同士が握手をする時の
顔に現れる表情は
言外の気持ちを物語っています。
これは、首脳同士ではありませんが、
マッカーサーが初めて日本本土に上陸した時、
厚木の飛行場で、飛行機のタラップを降りた
マッカーサーを出迎えた
日本陸軍の参謀がいました。
この参謀は握手する時、
満面の笑みを浮かべていました。
アホやないか、と思いました。
日本が無条件降伏をした、その敵軍の
最高司令官を笑顔で迎えるなど、
これはあり得ません。
ミズーリ号上での
降伏文書調印式に臨む重光外相の表情は
沈痛な面持ちでした。当然です。
北朝鮮で金正日と握手した時の、
小泉純一郎首相の表情は
とても厳しいものでした。当然です。
安倍首相と握手する時の
習近平の顔もとても厳しいものでした。
決して笑うことはありません。
これも当然です。
日本の有権者は、政治家が
どういう政治思想を持っているか
あまり知らない人が多いのではないでしょうか。
中国は、日本の有権者よりも
はるかに詳しく日本の政治家のバックグラウンド
を調べて知っています。
安倍さんが、日本軍国主義を擁護する
極めて右よりな思想の持主であることも
十分承知しています。
侵略された側のトップが、
侵略を認めない日本の首相と
どうして笑顔で握手できるでしょうか。
きびしい表情になるのは当然です。
後に岸田首相と握手した時の
習近平は、決して笑ってはいませんが、
多少きびしさが緩んだ顔をしていた気がしました。
石破内閣では、韓国民の対日感情が改善されました。
関係が正常化に向かった気がしました。
また、同内閣の岩屋外相は、東京で
日中韓の外相会談を主催し、成功させました。
私は、日中韓が目指す自由貿易協定には
反対なのですが、
三国の間にまともな外交が行われたことは
良かったと思いました。
安倍政権下では、こういうことは不可能でした。
日中韓の外相会談の時に、並行して行われた
日中の両代表団の会議の時の
中国の王毅外相の表情がとても印象的でした。
王毅外相は、以前駐日大使を務めたこともあり、
とても流ちょうな日本語を話す方です。
両代表団が対面する会議の場で、
岩屋外相が話す日本語を
とても真摯な顔で聞いていました。
王毅外相の表情からは、
「あなたの言うことはよくわかるよ」
といった、
岩屋外相に対する
深い、共感・同情のようなものが感じられました。
王毅さんは、岩屋さんが
超党派の「石橋湛山研究会」の共同代表を
務めていることも知っていたと思います。
石橋湛山は、戦前、「東洋経済新報」で、
帝国主義・軍国主義を排撃し、
国際協調を提唱しました。
「小日本主義」を唱え、
台湾・朝鮮・満州の放棄を主張していました。
戦後、アメリカ追従の岸信介に対抗し、
中国との国交正常化を主張しています(1956年)。
安倍後継を自認する高市政権となって、
私は、再び、安倍政権の時と
同様の危惧の念を持っています。
この政権に、対中、対韓の外交ができるのだろうか?
そして、案の定、
「台湾有事は存立危機事態」という
高市発言で、日中関係は危うくなっています。
これは、外交上の知識不足、技術が拙いとか、
そういうテクニカルな問題以前に、
高市早苗が、そもそもミスキャストなのです。