自・維連立政権合意書~衆院議員定数削減など(2)

小選挙区比例代表並立制の廃止や中選挙区制の導入」
が出てきていますが、

「平成の政治改革」で、中選挙区制を廃止して、
小選挙区比例代表並立制を導入した経緯・議論があったわけで、

今、再び中選挙区制を復活するのでしたら、
やはり、それなりの理屈・根拠を提示すべきです。

いきなり、そう大ナタをふるっての選挙制度変更を
議論する前に、
現行制度での改善を検討してはどうでしょうか?

小選挙区制にしても、比例代表制にしても、
それぞれにいい点もあります。

比例代表制は、政党本位の選挙で、
死票がなく、民意が議席に反映される、
という点では民主的な制度と言えます。

ただ、多党化の時代、かなり議席数は分散されます。
このため、うまく連立が組めればいいのですが、

諸外国の例を見ても、連立が組めず、
組閣できないということがあります。

このため、主となる党に、
議席をある程度集中させ、首班選出がやりやすいように、
小選挙区制を並立しています。

実際、総理大臣は1名です。
議会第1党の党首がなるのが普通です。

この第1党が組閣しやすいように、
ボーナスを与える
という意味が小選挙区制にはあります。

そこで、小選挙区における、
議員の選出法は、より民主的であることが
求められます。

小選挙区が、比例代表制に比べて
問題となるのが、死票の多さです。

現行の、比較多数の候補者を当選とする
やりかたは、非常に問題です。

極端な場合は、有効投票の25%程度の得票でも
当選することができます。

この場合、75%が死票になります。
当選者は、とても有権者の支持を得ているとは言えません。

これは、民主主義ではありません。

通常、民主主義は、多数決原理で、
有効投票の過半数で決するものです。

先に行われた、自民党の総裁選挙や、
その後の、国会での首班指名選挙について、

好き嫌いは別にして、
高市早苗が選ばれたことに
異を唱える人はいないと思います。

民主的な選挙が行われ、
いずれも有効投票の過半数を制しているからです。

小選挙区でも、過半数を得た候補者を当選者とすべきです。

一つの方法は、有効投票の過半数を得た候補者がいない場合、
上位2者で、決戦投票をする方法です。

自民党の総裁選挙、国会での首班指名選挙は
この方式です。

でも、上位2者で、決戦投票するのがいいとは限りません。
それより、下位の候補者の方が
皆の賛同を得ることだってあるのです。

この点で、非常にていねいに、
民主的な選挙をやっていたのが、
イギリス保守党の党首選でした。

数名の立候補者で、まず第1回目の選挙をして、
過半数を得た候補者がいない場合は、
最下位の候補を除いて、2回目の選挙をやる。

そこでも、過半数を得た候補者がいない場合は、
最下位の候補を除いて、3回目の選挙をやる。

というように繰り返し、過半数を得る候補者が出るまで
最下位者を除外しながら
選挙を繰り返すというものです。

国会の小選挙区では、こんなことはやってられません。

これを1回の投票で可能にするのが、
「優先順位付連記投票制」です。

投票用紙には、全候補者の名前があらかじめ印刷されていて、
有権者はこれに好みの順番の数字を
記入するというものです。

この方式で選ばれた当選者は、
すくなくとも過半数有権者に支持されています。

小選挙区制で、多数となる政党は、
民意の支持を得ていると言うことができるようになります。

「優先順位付連記投票制」は、
オーストラリアの連邦下院議員選挙で採用されています。

アメリカの州、地域でも導入するところが出てきています。

多党化の時代にマッチした制度だと思います。

多党化の時代、一人一票では
有権者の意向は汲み取れないのです。

優先順位付で有権者は複数の政党を選択することが
可能になるのです。