日本総合研究所会長・寺島実郎氏への
インタビュー記事が新聞(1月9日、毎日新聞朝刊)に出ていて、
留意すべき言葉を述べておられたので紹介します。
<以下、寺島実郎氏の言葉を転載>
「力こそ正義」という価値観が広がる中、
その誘惑にのって、
軍事力には軍事力で対抗を、
という方向に引っ張られがちです。
しかし日本は立ち位置を誤ってはいけません。
日本こそ
世界の非核平和を守る先頭に立つべきです。
きれいごとを言うのではなく、
平和構築のための現実的な戦略を立て、
実際に行動すべきなのです。
私が世界を歩く中、
他国の人が真剣に話を聞いてくれる
瞬間があります。
それは
日本が過去の戦争の教訓を踏まえ、
いかに平和な国をつくったかを話す時です。
日本という国の強みは
間違いなく
「非核平和主義」です。
非核平和主義に徹し、
優れた科学技術と産業力を持つ国を
目指すべきです。
米国と一緒になって
軍事力を強化する方向に走るのは
誤りです。
選択次第で
今年は
日本の転換点になると思います。
<以上、寺島実郎氏の言葉の転載>
まさに、今の時点をとらえて、
警告を発しておられます。
日本は、世界で唯一の被爆国でした。
広島の平和記念公園内に設置されている慰霊碑には、
「安らかに眠って下さい 過ちは繰り返しませぬから」
という文字が刻まれています。
戦争という過ちを二度と再び繰り返さない
ことを誓う言葉でした。
これが、戦後の日本の原点でした。
日本は、憲法九条を持つ平和国家として、
国際社会から認知され、
経済大国にはなっても、
軍事大国にはならない国として、
リスペクトされてきました。
それが今、大きく揺らごうとしています。
安倍政権のころから、その動きが顕著になり、
ここ数年でさらに加速していました。
そして、高市自・維連立政権は、アクセル全開です。
・岸田内閣で打ち出した、防衛費2倍増(GDP比1%→2%)を、
高市政権は2年前倒しで実現しました。
防衛費をいきなり2倍にするような国は、
世界でもそんなにないのではないでしょうか?
・「自・維連立政権合意書」では、原子力潜水艦の保有が謳われています。
なお、合意書では、原子力潜水艦とは言わず、
「長距離・長期間の移動や潜航を可能とする次世代の動力を活用した」
という言い方でカモフラージュしています。
・同合意書では、「防衛装備移転三原則の運用指針」の5類型の
撤廃が記載されています。
これは、殺傷兵器を含め、何でも輸出できるようにするということで、
防衛産業の保護・育成を目的としたものです。
防衛産業を成長させるという、新たな成長戦略の様です。
・核保有を自論にしている人物が、官邸にいて、安全保障を担当しているそうです。
これは、当然、高市首相の意向によるものです。
前首相の石破茂も、米政策研究機関「ハドソン研究所」への寄稿で、
米国の核兵器を共同運用する「核共有」や
「核の持ち込みも具体的に検討しなければならない」と主張していました。
2022年に維新の藤田幹事長(当時)は、外相に対して
「核共有による防衛力強化等に関する議論を開始する」
ことを求める提言書を提出していました。
「専守防衛」などという言葉はいつのまにか吹っ飛んでいますが、
「非核三原則」も風前のともしびとなっているようです。