このところ、パワーポリティクスが蔓延しています。
なぜ、そういうことになるのかを考える上で、
とても示唆に富む講話がありました。
私はこれをnijinokanata2さんのブログで知りました。
人類学者・山極寿一の講演です。
「暴力と戦争の由来~ゴリラの視点から人類の進化を考える」
<要旨をお伝えします>
人間の本性
暴力的:人間の自然状態は闘争状態にある
・・・トマス・ホッブズ(1588~1679)など
平和的:人間の自然状態は平等で争いがない
・・・ジャン=ジャック・ルソー(1712~1778)など
現代の政治家は、ほとんどホッブズの説をとっている。
チャールズ・ダーウィンの進化論
・・・動物は限られた資源をめぐって争う
その争いの中で子孫を残した者だけが進化という流れに乗る
それを人間に応用して、人間も競争状態にあるという人々がいる
ゴリラは1848年に発見された。
ゴリラというのは、戦争好き、残忍で、凶悪とされた。
ゴリラは、人間の祖先に似ている
・・・> 人間の祖先も狂暴であると考えられた
ゴリラは探検家たちに向かって胸をたたいた。
・・・これは、戦争の布告だととらえられた
1950年代以降の霊長類学者たちの観察により
ゴリラのドラミングは、宣戦布告ではなく、
「戦わずに、お互い対等な立場をとって引き分けましょう」
という提案であることがわかってきた。
威嚇だけでなく、好奇心・興奮の表れ、遊びの誘いなど、
さまざまな文脈のなかで出てくる行動であった。
ゴリラは、戦いを好まないとすれば、
人間の祖先も暴力的ではなかったかもしれない。
人間の最初の武器の登場は1万年前、
集団的暴力の増加は、5千年前でしかない。
・・・文明、都市国家ができ始めたころ
(農耕・牧畜)
戦争というのが、人間の本性であると政治家は見なしているが、
人間の本性は、戦争をするためにあるのではない。
平和に共存するためにある。
<そういった要旨でした>
自・維連立政権合意書を見ても、
軍事的抑止力しか見えません。
中国との関係でも、一番肝心なことが欠落しています。
中国は、第一義的には、平和的な統合です。
しかし、武力で統合する権利ももっている、
というのが、中国の立場です。
戦争はしたくない、というのが本音です。
この部分が、まったく見えていないというか、
意図的に見ないようにしているのかわかりませんが、
とにかく、軍事力増強しか、目に入っていないようです。
国防が大事だ、国防が大事だ、と言って、
国を亡ぼしたのが戦前の歴史でした。
そうならないように願いたいところですが、
そういう反省のまったくない人が
総理大臣になっています。
あの戦争が、日米開戦を決定した御前会議が、
正しかったという人です。
同じ状況になったら、また真珠湾攻撃をするという人が
政権トップにいるんですよ。
こんな危なっかしいことはありません。
どうして、安心していられるのですか?
安全保障上の最大の脅威は、
中国ではなく、高市自・維連立政権です。
今、日本に対して戦争しよう、
日本を侵略しよう、という国はありません。
戦争中でもないのに、
何で国債を発行してまでも、
防衛費を2倍にする必要があるのか、
あたまを冷やして考えて下さい。
1,300兆円の借金がある国のやることではありません。
「暴力と戦争の由来:ゴリラの視点から人類の進化を考える」山極寿一講演録画