民主的な憲法があって、
選挙で政権が選ばれていれば、
それで民主主義は成立しているというほど、
民主主義は簡単ではありません。
第一次世界大戦後のドイツで、
当時、世界でもっとも民主的だと言われた
ワーマール憲法が作られましたが、
この憲法のもとで行われた選挙によって、
ナチスは第一党になりました。
「全権委任法」が制定され、
ワーマール憲法は形骸化し、
ヒトラーによる独裁政治が行われました。
こういうことにならずに、
民主主義が正しく機能し、
成立するためには、クリアーするべき
いくつかの条件があると考えられます。
今回の一連のブログでは
その条件を考察していきます。
<条件1:報道>
民主主義では、君主に替わって
主権者である国民が判断をします。
当然、どういう情報をもとに
国民が判断をするのかは、
とても重要になります。
どういう報道をするか、ジャーナリズムの質が問われます。
多角的、批判的な目で権力、社会を見ているでしょうか?
日本の報道機関は、海外メディアと比べて
あまりつっこんだ質問をしていない
ということはないでしょうか?
報道内容に正確を期すという点では、
新聞・テレビといったオールドメディアの方が
ネットより優れていると思います。
誤報道をしないためのチェックが行き届いているようです。
これに対して、ネットに流されるニュースは、
フェイクニュースに対するチェックが
極めてあまいか、
ほとんどなされていないというところがあります。
メディア側が政権に忖度し、
そのプロパガンダ機関になってしまっては
おしまいです。
戦時中は、報道機関は、
大本営発表をそのまま伝えるだけでした。
大本営発表は、フェイクニュースそのものでした。
結果として、国民は
正確な戦況を把握することは
できませんでした。
以上は、報道機関側の姿勢の話でしたが、
テレビの場合は、スポンサーの意向もあります。
テレビ番組のスポンサーというのは、大企業です。
彼らは、自民党への多額献金者です。
そこから番組の編成・運用には、
出演者の選択などで、
自民党政権への忖度が見られます。
番組のコメンテーターには、
自民党の代弁者のような人たちが目立ちます。
さらに、権力者側から明らかな
報道への介入もありました。
安倍晋三は、総理・総裁になる前でしたが、
報道機関に乗り込んで、
選挙期間中の中立な報道を申し入れています。
高市早苗は、総務大臣の時に、
政治的中立性を欠く番組を作る放送局は
電波の許可を取り上げるという発言をしました。
NHKの関西方面の記者が、
森友学園関係の取材をしていると、
ずっと上の部長から
「お前はオレの首を切らせたいのか」
と電話があったそうです。
安倍首相の不利になる取材はするなということです。
NHKはイギリスのBBCをお手本にしている
と思いますが、こんなことでは、
BBCにはなれませんね。
安倍さんは、
「政府が右向けと言っているのに
左を向くわけにはいかない」
という発言をした人物をNHKの会長にしました。
また、極右とも言える2名をNHKの経営委員に送り込みました。
安倍政権、菅政権のころ、
報道番組のキャスターが多数
降板させられました。
自分につっこんだ質問をしてくるヤツは
けしからんとでも思ったのでしょうか。
私たちが子どもの頃は、
ほとんどすべての家庭では新聞をとっていました。
今は、新聞が情報源と言う人は、
少数派なのでしょう。
特に若い人ではそうだと思います。
新聞を読む習慣はないようです。
新聞は情報量も多いのですが、
そこから、小さな記事でも
読者が自分で選択して読むことができます。
この点、テレビでは、
一定の時間、放送局側の選択したニュースを
見させられます。
新聞の解説記事では、
複数の異なる意見も
記載されることが多いです。
読者は自分とは異なる意見の記事にも
接することができます。
この点、ネットでは、アルゴリズムにより、
ユーザーは、自分の好む記事ばかりを
見ることになります。
これが、陰謀論の温床になることは、
アメリカで実証済みです。
どのメディアを情報源にしているかによって、
内閣支持率が変化しています。
若年層ほど、高市内閣の支持率が高く、
70代、80代以上になると
低くなる傾向があります。
じい様、ばあ様は、暇なので
ゆっくり新聞を読む時間があるのでしょう。