経済学者が経済をダメにする(アベノミクス)

アベノミクスのブレーンには、
イェール大学名誉教授・浜田宏一がいました。

アベノミクスの第一の矢は、金融緩和。
第二の矢は、積極的な財政出動でした。

このアベノミクスは、今も継続されています。
そして、アベノミクスは何ら総括されることもなく、
その継承者を自他ともに認める高市早苗が総選挙で大勝しました。

かつては、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」
という本が出た時期もありました。(1979年)

いまでは、遠い昔のことです。
まだ、そのころの意識を引きずって
日本は大国だと思いこんでいるのではないでしょうね。

世界のGDPにおける日本のシェアです。

1994年(ピーク) 18%
2000年       15%
2025年(推計)  3.4~3.5%

世界のGDPにおけるアジア(日本を除く)のシェアです。

1994年           5%
2000年           7%
2025年(推計)  24~25%

日本の相対的地位の低下と、
アジアの相対的地位の向上が、
はっきりと数字に示されています。

一人当たりのGDP(2025年(推定))では、

日本は、世界で 40位
    アジアで 6位  です。

一人当たりのGDPで、日本より上位にある
アジアの国(地域)は、

1位 シンガポール
2位 マカオ
3位 香港
4位 台湾
5位 韓国

です。日本は、少し前に台湾に抜かれていましたが、
昨年は、韓国にも抜かれたようです。

円の国際社会での評価:
為替相場の2012年⇒2026年1月末の比較

対 中国人民元      37% 下落
対 シンガポールドル   42% 下落
対 タイバーツ      42% 下落
対 フィリピンペソ    19% 下落
対 マレーシアリンギット 24% 下落  
対 台湾ドル       39% 下落

日本の円は、アジアのどの通貨に対しても下落しています。
日本経済の相対的な地位が、
アジアの中で地盤沈下しているということを表しています。  

アベノミクスの異次元緩和、財政出動という政策は、
円安・株高という効果をもたらしましたが、
上記の数字は、その結果です。

日本の経済的地位は低下し、日本はより貧しくなりました。

アベノミクスの異次元緩和によって、
日米間で金利の差が現出しました。

金利ゼロの日本の円を持っているよりも、
金利のより高い米ドルを持っている方が有利なので、
円を売って、ドルが買われます。

こうして、円安がもたらされます。

円安なので、お買い得感があり、
外国資本は、日本の株・不動産を買い、
株は高騰します。

一方、円安により、輸入価格は高騰し、
物価は高くなります。

物価高では、当然庶民は苦しみます。
企業でも、比較的価格転嫁が可能な大企業よりも
それがむずかしい中小企業により深刻な打撃を与えています。

このように、アベノミクスは、株を持っている、
富裕層・大企業にとっては、ホクホクでした。
株を持たない庶民や中小企業は苦しめられています。

財政出動にしても、政府がお金を使えば、
それが雪だるま式に経済効果を生む
なんてことは考えられません。

雪だるまは起こってもすぐに減衰し止まってしまいます。
雪だるま効果は続かないのです。
かつて日本が高度成長したころとは、状況・環境が違うのです。

機械を買っても、中身はメイド・イン・チャイナ。
食料品も輸入品ばかりです。

お金を使っても、みんな
アメリカや中国に吸い取られてしまいます。

それなのに、政府がお金を使うことが、
景気を浮上させ、経済を好転させると、
単純に考えて、未だにお金を使いたがる政権が居ます。

お金を使えば、
自分たちはよく仕事をやっていると思うようです。

政府にお金を使わせたがる財界が居ます。
たくさんお金を使わせると、
自分たちが自民党に献金しても、元を取った気になるのでしょうか。

4月9日の毎日新聞朝刊に、
「企業倒産1万件超え」
と言う見出しの記事が出ていました。

そして、
「2年連続 物価高・人手不足重荷」
というサブタイトルがついていました。

東京商工リサーチによると、
2025年度の企業倒産(負債額1000万円以上)は、
前年度比3.6%増の1万505件だったそうです。

2年連続で1万件超えです。
物価高や人手不足が重荷になり、
中小零細企業の経営を圧迫しています。

倒産件数のうち、
従業員が10人未満の企業が
約9割を占めました。

積極財政で、お金を使って消費を刺激すれば、
景気が上向くという状況ではありません。

上の例でも、消費がないから、
ものが売れないから倒産しているのではありません。

物価高で収益を出せなくて、
人手不足で事業運営が成り立たなくて
倒産しているのです。

積極財政で消費を刺激しても、
物価高・インフレを招き、庶民を苦しめ、
中小零細企業の経営をさらに圧迫するだけです。

今必要なのは、物価高を抑え、インフレを抑えることです。
財政健全化、緊縮財政、日銀の利上げなどの政策です。

なのに、政府は、毎年毎年、史上最高という予算を計上し
バラマキが止みません。
こうして、1300兆円の借金が積もりました。

国債費は、国家予算の4分の1を占め、財政を圧迫しています。
国債費とは、政府が過去に発行した国債(借金)の返済(償還)や
利子の支払いに充てる費用です。

今の人が、いくらがんばって税金を納めても、
4分の1は、過去の人の借金の穴埋めをしているのです。

高市政権は、財政健全化をまったく気にかけていません。
さらに借金を重ね、
将来世代に負の遺産を相続させようとしています。

10年物国債の利回りは、
自民党総裁選挙前の昨年9月22日には、
1.665%でした。

最近は、2.5%にもなっています。
日本政府は借金を返済する気があるのかと、
市場の日本政府への信頼低下が、金利上昇に現れているのです。

上記の金利差(0.835%)に、政府の借金1300兆円
をかけると、約11兆円です。
これは、高市早苗が首相であることが、日本国にもたらしている損失(負担増)です。

数年後には、国債費は、予算の30%になります。
とんでもない、借金大国です。

流れを変えることが喫緊の課題ですが、
将来、どの党が政権をとっても、

過去30年の自民党政権の負の遺産は背負っていかねばなりません。
いきなりバラ色とはいきません。