軍拡に熱心な高市さん、軍縮には無関心

NPT(核拡散防止条約)再検討会議が4月27日に、
ニューヨークの国連本部で開幕されました。

NPTは、1970年に発効し、
核兵器国(米露英仏中)と非核保有国合わせて
191カ国・地域が加盟しています。

核保有国をこれ以上増やさないために、
非核保有国は核を持たない義務を負う一方、核保有国は
核軍縮について誠実に交渉する義務があるとされています。

ところが、核保有国は
その義務をまったく果たしていません。

今年2月に、米露間の唯一の核軍縮合意であった
「新START」(新戦略兵器削減条約)は失効し、
現在は、いかなる核軍縮の取り決めも存在しなくなりました。

アメリカは、「核戦力を近代化」すると言い、
ロシアは、核を「脅し」に使用し、
中国は、ひたすら核戦力を増強しています。

フランスも核弾頭数を増強する方針です。

過去2回(2015年、22年)の会議では、
最終文書の採択に失敗していますが、
今回はさらに厳しい状況での再検討会議となっています。

日本政府は、核保有国と非保有国の
「橋渡し役」をするのだという口実で、

核兵器禁止条約(2021年1月22日発効、95カ国署名、74カ国批准)
に反対しておきながら、NPT再検討会議においても、
唯一の被爆国としてのリーダーシップを発揮することはありません。

前回(2022年)は、ポーズだけですが、
いちおう岸田首相が出席しました。

約10カ国が外相級を派遣するそうですが、
今回、日本は副外相を派遣するそうで、
明らかな「格下げ」です。

防衛予算をGDP比2%に前倒し増額したり、
殺傷武器の輸出解禁、「国家情報会議」新設など、
軍拡に熱心な高市首相は、軍縮には関心がない様です。

首相の熱意のほどが伝わる人事でした。

同じ日本人女性ですが、
国連軍縮部門トップとしてNPT再検討会議に臨む
中満泉事務次長には、是非ともがんばっていただきたいと思います。

核をめぐっては、
高市首相は、「非核三原則」を見直したいという意向を示しています。

連立を組む日本維新の会は、「核共有」を主張しています。

首相が安全保障の担当として官邸に迎え入れた人物は
日本は核保有すべきだという考えの人だそうです。

高市首相と考え方が合っているから、
官邸に入れたのだと思います。
即ち、首相自身が核保有論者だということです。

ということは、日本も北朝鮮に続いて、
NPTから脱退することを思い描いているのでしょうか。

いつか見た、あの光景が思い起こされます。

1933年2月24日、国際連盟総会で、
満州国不承認の勧告案が可決され、
松岡洋右全権が会場を退席します。

「連盟よさらば」という見出しで
新聞がこれを報じていました。

あれから1世紀後、日本は再び今度は国際連合を脱退して、
孤立化の道を歩むつもりなのでしょうか?
近未来のSF・ディストピアの世界です。

松岡洋右