2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧
ウクライナ戦争終結の見通しがなく、アメリカに第二次トランプ政権ができ、NATOの新防衛費目標は、GDP比3.5%に引き上げられました。(2014年に設定した以前の目標は、GDP比2%でした)日本の場合、1976年、三木武夫内閣が軍事大国化…
<A案> 9条2項を削除するのメリット、デメリットを考察します。メリットとしては、2項が禁じる、「陸海空軍その他の戦力」そのものである自衛隊と、9条2項の矛盾が解決され、法秩序を回復できることです。脱法行為まがいの「解釈改憲」を続ける政府を…
このブログ「憲法9条の解釈(1)~(4)」で、9条2項と、自衛隊の存在は、相容れないことを論証しました。では、その矛盾をどうやって解消するか、ということになります。私は、9条2項を削除するということを提唱しています。9条2項と、自衛隊の矛…
領空侵犯の恐れがある外国軍機などに航空自衛隊の戦闘機がスクランブル発進をしています。2024年度は、704回だったそうです。1日に2回、そういうことが起こっているということです。国別では中国機が464回、ロシア機が237回でした。実際の領…
トランプ政権下で、9月2日、ベネズエラから米国に向かっていた船が麻薬を運んでいたとして、米軍が、公海上で爆撃し、11人を殺害しました。そして、9月15日、再度、同様の爆撃をし、今度は、3人を殺害しました。こういうことが、たびたび行われると…
9条を思いついた時のことを、幣原が述べています。「第九条というものが思い浮かんだのである。そうだ。もし誰かが自発的に武器を捨てるとしたら ー最初それは脳裏をかすめたひらめきのようなものだった。次の瞬間、直ぐ僕は思い直した。自分は何を考えよう…
次に第二項の解釈です。憲法9条第二項前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。「戦力不保持」の規定です。「前項の目的を達するため、」とは、第一項の戦争放棄という目的を徹底するために、と…
日本国憲法が公布されたのは、1946年11月3日です。その前年、1945年6月26日、サンフランシスコ会議において「国連憲章」が51カ国により署名されています。国連憲章第二条に、「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は…
(9条1項)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。第一項の条文です。「戦争放棄」の規定です。若い政治学者の方が…
軟弱地盤が発見されたために、防衛省は設計変更を申請しましたが、沖縄県は、この設計変更を不承認としました。その主な理由は、最深部の「B27地点」で地盤強度を実測していない点にあります。<以下、東京新聞ホームページより転載>防衛省は、B27地点の地…
もう一つ危ぶまれる土木工事があります。沖縄県辺野古の埋め立て工事です。 2024年12月、地盤改良工事に着手し、およそ7万1000本のくいを打ち込む計画です。 軟弱地盤は、最も深い地点で海面下およそ90mまであり、国内で実施されたことがない…
人間は、何でもできると思ったら、大間違いです。地球を相手にした土木事業では特にそうです。福島第一原発の事故で、地下水の原発建屋への流入が汚染水を生んでいることから、何とか地下水の流入を止められないかということが課題でした。そして、取られた…
<静岡県のホームページから転載>富士山周辺地域(富士市、富士宮市、御殿場市、裾野市、小山町)に生育する「野生きのこ」10検体について放射性物質検査を行ったところ、富士宮市で採取された「野生きのこ」2検体から、食品衛生法の基準値(100Bq/kg以下)…
昭和天皇は、今日の見方から見ると、民主主義者ではありません。したがって、リベラルではありません。しかし、当時においては、極めて国際感覚、バランス感覚を持った教養人、常識人でした。文字通りキーパーソンであったわけで、その発言は、時に歴史を読…
これまで、日本の司法がいかに、やばいかを書かせてもらいました。では、なぜ、こうなったのでしょうか?私は、根底には、憲法9条があると思っています。自衛隊の存在は、憲法9条第2項に違反しています。このため、まっとうな裁判官は、違憲判決を出す可…
最高裁判事の人選、特に長官の人選は、法を守る人ではなく、政府を守る人が選ばれています。政府が訴訟当事者となる事件では、政府側が有利になるような裁判官が人選されているのではないか、そういう司法行政が行われているのではないかと、疑いたくなりま…
「大阪空港騒音公害訴訟」を担当していた、最高裁判所小法廷の岸上裁判長が、最高裁判所の長官室にいた時に、岡原長官に電話がかかってきます。電話の相手は、村上元長官です。そこで岡原長官から受話器を渡され、岸上裁判長が、村上元長官と話をします。国…
<西天満総合法律事務所のホームページから転載します>団藤ノートによると、村上元長官から岸上裁判長に大法廷回付を要望する電話があったとき、最高裁長官室には、岡原長官、岸上裁判官の他に、服部高顕裁判官(後任の長官で、大阪空港公害訴訟の判決の言…
団藤重光は、東大名誉教授で、最高裁の判事を務めました。刑法学者です。私は、大学の「刑法総論」でこの方の「刑法綱要」という本を教科書として使いました。学者の書いた本には、参考文献が記載されていますが、英語、ドイツ語、フランス語などの文献が並…
「砂川事件」というのがありました。在日米軍立川飛行場の拡張を巡る闘争の中で、1957年7月に強制測量が行われた際に、基地拡張反対のデモ隊の一部が、立ち入り禁止の柵を壊し、基地内に数メートル立ち入ったとして、デモ隊のうち7名が、日米行政協定…
長沼ナイキ基地訴訟では、「平賀書簡事件」というのがありました。長沼ナイキ基地訴訟の裁判が進行中に、札幌地裁の所長、平賀健太氏が、裁判判断に介入する内容の書簡を、福島重雄裁判長に送ったという事件です。平賀は、福島に対し、数度にわたり口頭で保…
何か月か前に、新聞に小さな死亡記事が出ていました。福島重雄さん。「長沼ナイキ基地訴訟」一審(札幌地方裁判所)を裁判長として、担当した方です。1973年に一審判決で、自衛隊に違憲判決を出しました。史上唯一の自衛隊違憲判決です。ほかに違憲判決…
よく国会議員の選挙後に弁護士グループが、一票の格差について訴訟を起こします。そして、日本の最高裁は、一票の格差が2~3倍あっても、これを合憲としています。法の下の平等に反して、違憲であることは明らかなのですが、多数派の裁判官はそのように考…
先のブログで、「アメリカの司法がやばい」という記事を書きました。でも、ずっとそれ以前から、「日本の司法がやばい」という認識を持っています。「三権分立」ということが言われますが、ほんとうに、「三権分立」になっているのでしょうか?卑近な例を言…
何年か前に、NHKのドキュメンタリーで、先の大戦の下で、日本人が何を感じていたかを、日記を通して探ろうとする番組がありました。真珠湾攻撃で、日米開戦となった時、日記に見られた人々の気持ちは、❝高揚感❞でした。今風に言うなら、「スカッとした感…