12月3日(水)の毎日新聞夕刊に、
「露 スターリンに再脚光」
「戦勝80年「正義の歴史」強調」
という見出しの記事が出ていました。
記事を抜粋します。
<以下、抜粋記事>
ロシアがウクライナで続ける
「特別軍事作戦」を背景に、
露国内では
歴史や文化の面で
プーチン政権の意向に沿う傾向が顕著になっている。
「偉大なる勝利 ロシア、私の歴史」
こんなタイトルの大規模な歴史展が
8日まで、クレムリン(大統領府)近くの
展示場で開かれている。
ロシアで「大祖国戦争」と呼ばれる
第二次世界大戦での対独・対日戦勝80周年となった
今年を締めくくる国家規模のイベントだ。
入場無料で、来館者らに
自国の「正義と勝利の歴史」を
アピールする狙いとみられる。
場内では、
当時のソ連指導者スターリンも紹介され、
使用した軍服や机などが並ぶ。
スターリンを巡っては、
大戦初期の判断の誤りや、
大戦前の軍人・官僚・市民らに対する大規模弾圧
といった負の側面も大きい。
だが、こうした面にはほぼ触れていない。
モスクワでは
地下鉄タガンスカヤ駅に
今年5月、
「戦勝指導者」としてのスターリンをたたえる
群像の浮き彫り彫刻が復活し、
物議を醸した。
スターリン死後の
政治情勢の変化を受けて
1966年に撤去されたものを
写真や資料を基に忠実に再現した。
露メディアRBCによると、
リベラル派野党「ヤブロコ」は
「モスクワは
独裁への崇拝を奨励する都市であってはならない。
歴史への侮辱だ」と復活に反対していた。
さらに、11月中旬には、
市内のムゼオン芸術公園にあった、
弾圧犠牲者追悼モニュメントの撤去が報じられた。
鉄格子のなかに
顔を彫った石を積み上げて壁にしたものと、
鼻を削られたスターリン像が並ぶものだった。
近年のこうした状況について、
露政治評論家のアンドレイ・コレスニコフ氏は
「国家の優先事項として
スターリンを重視する動きが活発になっている」
と指摘する。
厳格で力強い指導者として、
16世紀のイワン雷帝、スターリン、そして現代のプーチン大統領を
同列に見る傾向が生まれているのだという。
<以上、抜粋記事転載>
1924年にレーニンが死去すると、
スターリンは権力を自身の手に集中させ、
強権的・独裁的な政治体制を作り上げ、
大粛清によって
数百万におよぶ国民・党員・外国人が
政治犯として逮捕され、
処刑されるかシベリアなどの強制収容所で
強制労働に従事させられました。
1956年2月のソ連共産党第20回大会の中の
フルシチョフによる秘密報告で、
「スターリン批判」がなされました。
それに先立って、2月9日、
ポスペーロフ委員会による調査結果が
中央委員会幹部会で報告されました。
同報告は、
・1935~40年のあいだに1,548,366名が逮捕され、
688,503名が銃殺されたこと、
・粛清は共産党・国家機関・地方機関・経済組織・軍・内務人民委員部などの
指導者層を広く吞み込んだこと
・特に1934年の全連邦共産党(ボリシェヴィキ)第17回大会で選出された
中央委員と同候補139名のうち98名が銃殺され、
大会代議員およびオブザーバー1,966名のうち1,108名が逮捕され、
うち848名が銃殺されたこと、
・大量逮捕にあたって反ソ団体のでっち上げが行われ、
逮捕者には暴行・拷問・脅迫など違法な手段が系統的に用いられたこと、
・こうした大量抑圧がスターリンの指示・承認のもとに行われていたこと
などを明らかにしていました。
フルシチョフやゴルバチョフによって、葬り去られたはずの
スターリンを、プーチンが、復活させようとしています。
そして、ここ日本では、軍国主義を肯定し、
戦後民主主義、憲法を否定する人物が総理大臣になっています。
歴史の歯車が狂ってきています。